白州 18年(HAKUSHU Aged 18 years)
kameisyuji2025-06-06T22:20:41+09:001923年に山崎蒸留所を築き、ジャパニーズウイスキーの歴史をスタートさせた壽屋(現サントリーホールディングス社)、ファーストリリースである「白札」は残念ながら当時の日本人の味覚に合わず不評でしたが、めげず改良を重ねていった結果「角瓶」や「オールド」、「ローヤル」などを世に送り出し、日本にはウイスキーブームが訪れていました。 そうなると今度は原酒の確保が課題となるため、サントリー社の2代目社長である佐治敬三は山崎とは違った環境で多彩なバリエーションの原酒を作りたいと考えていました。 第2蒸留所に相応しい場所を探す任務を任されたのは山崎蒸留所の工場長を任されていたこともある大西為雄。大西は水に対する知識が豊富で、『水の狩人』という異名までついていたそうです。 数年かけて調査を続け、そして見つけた場所が山梨県北杜市白州町でした。 この地に流れる水は南アルプス甲斐駒ヶ岳の花崗岩で磨かれた軟水で、気温も山崎とくらべると平均して5℃ほど低く、違う環境で原酒を作りたいという佐治敬三の望みに合致していました。 そして山崎蒸留所の竣工からちょうど50年の1973年に誕生したのがサントリーの第2の蒸留所、白州蒸留所です。 白州蒸留所の立地は世界的に見ても珍しいことに広大な森の中に建てられており、豊かな水には豊かな森が欠かせないという考えから、国内の民間企業としては初のバードサンクチュアリを設置し、環境保全に尽くしていることも特徴の一つです。 かつての白州蒸留所は、24基のポットスチルを保有し、年間生産量3000万リットルと当時の基準では世界最大級の生産能力を誇る蒸留所でもありました。 しかし1988年に規模を縮小し量より質を求めるスタンスに切り替えて、より繊細で多彩な原酒作りを心掛けるようになります。 『白州18年』は2006年にリリース開始されました。スタンダードラインの12年熟成より一段プレミアムなライン、様々な樽で熟成された最低18年以上の原酒を見事にブレンドしボトリングされています。 [...]