スプリングバンク15年(SPRINGBANK Aged 15years)
kameisyuji2024-03-29T01:19:15+09:00スコットランド南部、キンタイア半島のキャンベルタウンに位置するスプリングバンク蒸留所は、1828年にレイド家によって創業されました。その後すぐにミッチェル家によって買収され、紆余曲折を経ながらも未だミッチェル家による独立資本で経営されています。 キャンベルタウンは、19世紀の最盛期ではハイランドに次ぐ生産量を誇る一大ウイスキー名産地でした。 しかし、20世紀の不況の時代でほとんどの蒸留所が閉鎖に追い込まれ、やがて稼働している蒸留所はスプリングバンクとグレンスコシアの2箇所のみになりました。 それを受けてスコッチウイスキー協会が、スコッチの生産地名称からキャンベルタウンを外すと発表しました。これに反発したスプリングバンク蒸留所は、閉鎖していたグレンガイル蒸留所を買い取って操業を再開、キャンベルタウンの生産地名称を守り現在は3箇所の蒸留所が稼働しています。 スプリングバンクは塩辛い味わい(ブリニー)と言われており、また香りの高さから『モルトの香水』と表されることもあります。 その理由となっているのが特徴的な⒉5回蒸留と言われています。ウイスキーの製造工程は、出来上がったもろみを最低2回蒸留します。 1回目が初溜、2回目が再溜と呼ばれており、蒸留所によっては3回目の蒸留を行うところもあります。 スプリングバンクでは初溜で出来上がったローワインと呼ばれる液体全部を再溜に回さず一部を取っておき、再溜が終わったニューポットと再度混ぜ合わせてから3回目の蒸留を行なっています。 こうする事で最終的に出来上がるニューポットのアルコール度数が比較的低くなり、そのためオイリーさの残るスプリングバンク特有の香味が生まれます。 スプリングバンク15年はシェリー樽で熟成された原酒を100%使用してボトリングされた贅沢な一本です。シェリー樽ならではの芳醇で深い甘味はシガーとの相性も秀逸。ゆっくりと寛いだ時間を過ごす際のお供にいかがでしょうか。 [...]