グレンモーレンジ ミルション(GLEN MORANGIE MILSEAN)
kameisyuji2023-07-28T18:59:18+09:00「完璧すぎるモルト」と呼ばれるグレンモーレンジは、ハイランドに位置するグレンモーレンジ蒸留所で作られています。 1843年に古いビール工場を改修して作られた同蒸留所は、最初のうちは経営が上手くいかず資金繰りに悩まされていました。 1887年にウイスキー用より安価で、ジンの蒸留に使われていた中古のポットスチルを購入したのが転機となりました。 このポットスチルで作られた原酒に上品でフローラルな味わいがするということで、たちまち大人気になっていきました。 また、グレンモーレンジは「樽のパイオニア」とも呼ばれており、スコッチウイスキーの熟成にバーボン樽を利用した世界初の蒸留所とされています。 「樽のパイオニア」と呼ばれるだけあって、グレンモーレンジ蒸留所は様々な樽で追熟させる手法を非常に得意としており、その中でも2010年から始まったプライベートエディションシリーズは他に類を見ない独特な方法で作られたボトルばかりです。 『グレンモーレンジ ミルション』はそのシリーズの第7弾で、バーボン樽での熟成後に、まだ糖分が残った状態のポルトガル産赤ワイン樽をトーストしてから移し入れて追熟しているという特徴があります。 通常、追熟に使われる樽は内部に染み込んだ貴重な成分を出すためにトーストをしないのですが、あえてトーストすることにより付着している糖分をキャラメル化させて、独特の濃厚な甘味を引き出しています。 ミルションとはゲール語で「お菓子」を意味しており、まさにその名の通りスイーツやサトウキビのような甘さを纏っています。 ほんのりとしたスパイシーさを内包する上品かつ濃厚で甘美な味わいは葉巻ともよく合います。 [...]